Z canvasについて知りたいなら開発者に聞いてみよう!VAIO meeting 2015 #2

 5月25日に東京・六本木で開催された『VAIO meeting 2015 #2』に参加してきました。今回こそVAIO Z canvasを当てる気で行きましたが、世の中うまく行かないようで外れてしまいましたが。今回のイベントについて、さらっとまとめていきたいと思います。
 今回はVAIO Z canvas発売を記念して「VAIO cafe」が5/25-29まで開催しております、初日の月曜日19時から当選者のみのイベントでVAIO Z canvasの開発者トークショーがあり様々な事が聞けました。
 やはり海外生産とはなってもZの名前を汚さないモンスタータブレットでした。


VAIO Z Canvasの紹介

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 VAIO Z Canvasの紹介はVAIOマーケティング・セールス&コミュニケーション部伊藤ディレクターさんの司会で始まりました。
 最初に紹介されたのは安曇野工場で何故か生産しているTシャツでしたがこれは本筋とは関係ないのでショートカット。

 2日前くらいに完成したプロモーションビデオの放映が行われました。今回のプロモーションビデオはProduction I.G所属で攻殻機動隊屋東のエデンのプロデューサーを務めた石井朋彦氏がVAIO Z Canvasに共感して頂いたのでプロモーション作成をお願いし、CG部分では実際にVAIO Z Canvasで製作したようです。

 その後はカタログスペックの説明があり、CPUは第四世代Intel Core i7 Hプロセッサー(Haswell-H)・グラフィックはIris Proで同世代のHDグラフィックより3.7倍の性能になった。
 SSDは第二世代のPCIe SSD Gen.3になり一般的なSATA SSDより3.7倍高速になったなどの概要でした。詳しくは誕生秘話があったのでここではさらっと流し気味。

A440によるVAIO ARライブ・ドローイング

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 5月に出来たばかりの株式会社A440の金丸氏・佐藤氏・野村氏・西澤氏が登場。全員ソニー・コンピュータエンタテインメント研究部でAR開発をしており、六本木ヒルズでは初音ミクARライブ、2014年はロート製薬のロートデジアイの初音ミクARパッケージなども作っていました。今年に独立したようです。
 初仕事でVAIO Z CanvasのARを担当しており、実際にVAIO Z Canvasだけで製作したようです。スマートフォンアプリをインストールして実際に自分の机の上にVAIO Z Canvasが来たらどうなるのか?と気になる方向けと思いきや実際にテキストは打てるしゲームも組み込んでる「偉大なる変態」なアプリでした。
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 この後、VAIOイベントなのだからVAIO Z CanvasでAR出来ないの?といわれ1時間で製作することとなり、西澤氏がステージから降りた後に盛々作っていました。
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 たまたま隣の席に居たのでチラチラと見ていたのですが、本当に一時間で作り上げてイベント終了前に実際にVAIO Z canvasを使ってAR技術の公開を行っていました。

VAIO Z Canvas誕生秘話

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 誕生秘話では商品企画担当ダイレクター伊藤氏、VAIO Z Canvasプログラムマネージャー 宮入氏のお二人と部品ごとの開発スタッフとの対談形式で行われた。
 最初は、コードネームの話になり、実は先程のプロモーションビデオに登場しているとのことです。もう一度見ても私はわかりませんでした。
 コードネーム:玄心[GenShin]、日本刀の様に匠の技で作りこまれ、いつも携えてもらえたいという思いで名付けた。

商品開発のアプローチが違う

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 クリエイターの半分はAdobe製品を使っているので開発の初期段階でAdobe本社に乗り込んでしまったそうです。Illustratorはインド・デリーで開発者と話し込み、試作機をAdobe Maxで展示しユーザーに実際に手を触れてもらい良い物を作れているのか、悪い所は教えてもらい治そうとしたそうです。
 VAIO Z Canvasを使いそうなクリエイターのところに出向いて様々な話を聞いて開発に反映をしていったようです。

共創のプロセス

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 ソフトウェアのプロジェクトリーダー石山氏が登場し、クリエイターが本当に必要としている物を探るべく実際に出向いていったそうです。
 クリエイターの作業を知りたくVAIO Duoで実際に作業をしてもらい「画面が暑くて書く気が起きない」「ペンで書くときに画面に置いた手が反応する」、実際に他社の液晶ペンタブレットを使っている漫画家さんは「ガラスの厚みが気になる」など様々な意見から潜在ニーズを読み解く作業が始まる。
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 そして仕様が決まればクリエイターに確認する。実際にAdobe MAXでは多くのクリエイターが本気で作品を作り始めたのが印象的だったそうです。

モンスタータブレットへの道

 共創と言う道を辿って行くと求められたのは、アプリケーションがすぐに起動して、レイヤーを何層も何層重ねられ、3Dモデリング、4Kの動画編集マシンパワー。そこでHプロセッサーラインを搭載することとなり、一般的な薄く小さく軽いタブレットとは別の道を歩むことになった。

 そこで、VAIO Z Canvasを製品化するにあたり3つの鍵を建てた。「電力設計(65Wの小さなACアダプター)」「放熱設計(36dB [A特性])」「フリースタイルスタンド(好きな角度で)」この3つの目処が立たなければこのプロダクトを進めることは出来ないと考えていたようです。

・電力設計
 電力設計担当の大槻氏がステージに登場。
 VAIO Z Canvasは最高のパフォーマンスの為に搭載したTDP47wのCPUを搭載したことによりシステム全体で瞬間最大200wの電力を必要となり、一般家庭で一番明るい電球でも100w電球なので2つ分となる。
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 200Wにも耐えられるACアダプターだとかなり大きな物となり、大槻氏の奥さんの手作り弁当とほぼ同じ大きさになってしまう。大きいACアダプターと愛妻弁当の両方を持って行くと大変になるけど、お弁当を置いて行くと殺されてしまうので、ACアダプターの小型化を頑張ったそうです。
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 バッテリーにも課題があり、容量が小さいバッテリーだとCPUの負荷が急激に上がると耐えられずにバッテリーの出力が落ちてしまう。

 これらの課題を解決するのに実際に47WのCPUを使ってあらゆるユーザーの活用シーンのパフォーマンスを測定したようです。
 ここでCPUに関して何かグラフがあるようですが宮入氏が「このグラフはダメよ」と言うことで非公開に。これを公開しちゃうと「熱い熱いと言われているXXXBook Pro 15インチも治っちゃう」そうです。XXXBook Pro 15インチの一番低いモデルと同じCPUを積んでいるので冷却の優位性がある!これによりピーク電力を抑える事ができたそうです。
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 ACアダプターの小型化はシステムが通常負荷ならACアダプターから給電し、余裕があればバッテリーに充電。
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 超高負荷時はACアダプターと一時的に足りない分をバッテリーからも電気を送り込むハイブリッド・パワー・ブースト技術によって、大型のACアダプターが必要なくなった。
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 これによりACアダプターは4分の1のサイズになり、この開発中で深夜まで残っていた時の強い味方「ンンリーメイトのチーズ味2本入り」とほぼ同サイズにすることが出来たそうです。
 安曇野工場内にローソンがあるらしく行ってみたい!行ったら「ンンリーメイトのチーズ味2本入り」買うんだ…。でもチョコの方が好きなんですけど。
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 バッテリー容量は高密度実装技術によって3分の1をバッテリーに割り当てられ、バッテリー自体も基板を縦置きにしたりフレームを削って、VAIO史上では最大容量の63Whの大容量バッテリーを搭載することが出来ました。通常のUプロセッサーのパソコンでは20Whバッテリー前後なので約3倍のバッテリーになりました。

・放熱設計
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 放熱設計担当の大池氏がステージに登場。
 放熱設計は筐体の形によって冷やし仕方が異なり、XXXBook Pro 15のような厚みがある筐体にQuad Coreを入れても熱くなっても問題ない箇所があるが、タブレット端末では満遍なく冷やすことが求められている。VAIO Z canvasではその47wのQuad Coreを入れたタブレット端末なので冷却機構が非常に重要になってきます。その上でVAIOのファンの音も静かにしなきゃいけないとはなかなか攻め込んでる。
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 初期段階ではファンを2基搭載していたが、47wを静かに冷やすにはファンを3基にするしか無くコストが上がったそうです。
 しかし3基もファンを搭載すると今度はファンの音が気になる、そこでVAIO Z canvasではファンのブレードを均等に配置せずブレード間隔が不均等になっている。そして同じファンを3つもあると唸り音がなるのでファンの回転数をそれぞれ制御しているようです。

・フリースタイルスタンド
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 メカ設計担当の北野氏がステージに登場。
 VAIO Z canvasでは20-70度の自由な角度で使えるフリースタイルスタンドが特徴的ですが、この機構がかなり面白い。最初からこのコンセプトがあったわけではなく、カスタマーからのフィードバックはVAIO Duo 13利用していたので、Duo 13のサーフスライドの角度調整機能をつけようとしたようです。開くのはDuo 13と同じですがヒンジを追加することで角度調整出来るようにしたのですが、頑張っても8度が限界なのでこの形を進化させるのは適切ではない。
 そしてヒントとなったのはオールインワンデスクトップのVAIO Tap 21。デスクトップ並みのCPUを入れるならスタンドも入れちゃえばいいだろうと言うことで出来たのがこれ。スタンドが主役でもメカ設計としては全然いいのですが、お客様の為ではないと言うことで小型化への挑戦。
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 モバイルにスタンドを詰め込むためには、扱うトルクがかなり重たいのでどこでも作れるカムではないので計算書を持ってあっちこっちに飛び回ったようです。そしてTap 21から80%小型化出来たようです。次に「改善」、どの角度でもペンを使えなければいけないので、スタンドの試作品にTap 11を取り付けて耐久テストやフィーリングを調べた。
 しかしプロのクリエイターが使った時に致命的な欠陥があれば売ることが出来ず不安が付きまとっていたが、AdobeMAXなどで直接生の声で方向性が間違えないと確認出来たようです。不安というものは蛇足を生むことがあり実際に角度ロック機構をつけようかなど思ったようです。

・品質へのこだわり
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 今回のVAIO Z canvasは海外生産となるが、初期段階で海外工場と製造性・品質を確認しあってレイアウト設計を一緒にやっていくなどしている。さらに品質部門のメンバーが部品のサプライヤーに出向いて目合わせで品質を確認し、最後は安曇野工場でちゃんと品質確認をしてからの出荷となっているようです。

VAIO Z canvas分解ショー

 プロジェクトリーダーの花村氏と北野氏による解体トークショー。
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 VAIO Z canvasの解体はボトムドアが一番最初でLCD部分との接続を最後に確認できるようにしてある、さらに注意ラベルなどもここにあるので美しい外観になっている。
 外装には1本もネジがないが、実は排気口の中に3本の00番の特殊ドライバーを使うネジが隠れており、これを半分だけ緩め排気口のカバーを外し、液晶ガラス部分は薄いジグを入れ中の詰めを外すことでスライドして外せるようです。
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 バッテリーケーブルは電極が真ん中をプラス、両側をマイナスにすることでノイズの打ち消しを行っているようです。
 51mm角の6mmの高さのファンには排気口にクッションを入れ排気効率をあげている。
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 VAIO Z canvasは空間を3次元に使いヒートパイプの性能を落とさないために基板を切って少しずつ曲げていくようです。まるで八王子ジャンクションのように立体的。フィンのカットも斜めに切ることでホコリの詰まるのを抑える事ができるこだわりよう。

 かなりショートカットされたので詳しいことは私自身が開発者の方との対談したところで。

・ユーザーとの対話で生まれた検討しているサービス
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 あくまでも検討中なので実際に行われるのはまだ先だけど、「ガンマ補正サービス(有償)」ではLCDの白色度をD65(色温度6504ケルビン)に再調整を行う。「バッテリー交換サービス」最近は組み込み型なので我々ユーザーでは交換できないので新品に交換してくれる。「保護シート張替えサービス」保護シートの劣化や購入時に選択していないユーザーでも貼付を行ってくれる。「ペン関連パーツキーボードの補修販売」ペン先の摩耗グリップが緩くなったり日本語配列のキーボードを持っている人が英字キーボードを追加購入もできるようになるそうです。

開発者との対談

・スケルトンモデルで見る3連ファン
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 2月に発売されたVAIO Zは2つのファンを素数羽根で37枚と41枚の異なるファンにして唸り音を防いでいた。今回のVAIO Z canvasでは3つともすべて同じファンになっているが、羽根の間隔が等間隔ではなく緩急付いてる作りになっており、回転数を制御することで冷却と静音の両立をしているようです。
 本当に変態だなこのメーカーは。

・斜めにカットされた冷却フィン
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 どうしてもホコリが溜まってしまい、ここの掃除でいつも悩ませられているのだが、VAIO Z canvasではホコリが飛ぶ様にアルプス公園の滑り台のように斜めに!
 実際にどうなるのかが気になりますね。

・パーツの温度差による収縮を抑えるボンド
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 47wCPUをタブレットに搭載し、強力な冷却ファンがあると温度差が激しくなりパーツの接点が収縮するのでVAIO Z canvasではCPUやメモリなどの主要パーツの四隅にボンドを入れ強化している。

・分解しやすく
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 解体ショーも結構さらっとやっていましたが、最近のタブレット端末でよくある液晶画面ユニットを本体に両面テープで止めている物とかが多くあります。しかしVAIO Z canvasでは、修理する際の工程を短くしお客様への負担を減らす事をかなり考えているので両面テープで貼ってはいないそうです。
 留めるところはしっかりと留めて、留めなくていいところはパーツ同士をうまく組み合わせてしっかり固定。今回はネジを隠すなど筐体の仕上がりが綺麗に。
 開発・製造と販売・保守が別会社じゃなくなったVAIOの最大の利点であり、ソニーから売られた時はどうなるかと思っていた不安が薄まった上に、新サービスの検討で「ソニーの頃では絶対になかった!」と私はかなり喜びました。

2回目のVIAO Meetingに参加して

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 2月開催のVAIO Meeting 2015に引き続きVAIO Meeting 2015 #2にも参加できたのは本当に運が良かった。まぁプレゼントは外れてるんですけどね…。#3か2016こそ…、次こそは持って買えるぞVAIOたん!!!
 今回は36万円引き下ろして手元に現金がある人に当たったようで、こりゃ寄贈は確実に無いでしょ。つまり次当たったら堂々と持って帰れるぞ!(煩悩と物欲の塊です)本当におめでとうございます当たった方。そして安曇野まで行くので刻印してくださいVAIOさん。
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 VAIO石碑もまだ残っているのでまた記念撮影したいものです。※これは過去当選者の方の付き添いで行った時の写真。
 前回以上に時間が足りなかった今回は解体ショーの話が抜けてしまった所も多いですが、VAIO meeting自体は21時終わりでしたがVAIO Cafe自体が23時までとなっていたので実機で説明を受けたり対話したりとなかなか面白い時間を過ごせました。
 今後はアメリカでの販売も控えており、ますます忙しくなっていくVAIOが楽しみで仕方ありません。
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 注文の早い方は明日の5月29日には届くと思いますので是非VAIO Z canvas酷使してあげてください。また、購入をしていない方や気になった方は一度でもいいので実機を触れてみてください。ユーザーの声が反映されているパソコンとは珍しいものです。もちろんクリエイター向けと名打っている以上、Excel Wordなどのオフィスソフトしか使わないよ!こんなの使いにくい!と思われる方もいるのは当たり前のことで万人に受ける物では無いことわかります。
 特に電力設計でもあったようにハイパフォーマンスを引き出すにはハイブリッド・パワー・ブースト技術のためにACアダプターが必須になるので常にコンセントが有る場所じゃないと本領発揮出来ず、そういう点ではタブレットではなく、バッテリー駆動もオマケで入ってたオールインワンPCのTap 21のようにデスクトップのように使う形が正しい様にも思えます。
 なので今回のVAIO Z canvasで一応ハイエンド・ミドルエンド・ローエンドの機種が揃いましたが、ハイエンドラップトップが不在のままなので、次はVAIO Z11-14シリーズのように通常電圧版で外部グラフィックチップ搭載の光学ドライブあるモンスターマシンが欲しいところです。光学ドライブは諦めろと言われれば諦めるので出来ることならPCIe SSD+HDDの様な2ストレージ体勢な物をお願いします。

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