発売日に届いたVAIO Z canvasのベンチマークを測ってみました。ただタイトルにわざわざ3DCG・CADユーザーという枕詞をつけている通り、他のブログやITニュースがやらないようなベンチマークを回してみました。
大体、パソコンのベンチマークと言うと3DMarkやモンスタハンターなどのゲーム寄りのベンチマークばかりで、「VAIOさんが狙ってるユーザー違うから!」と一人で突っ込みつつモリモリと長いベンチマークの計測をしていました。
今回はもちろん定番のSSDの速度、上記のDirect Xのベンチマーク、そして3DCG・CADユーザー向けでもあるVAIO Z canvasなのに『Open GL』のベンチマークもしっかり計測した記事を書いてみます。OpenGLほったらかしの記事多すぎるんですよ、大体。ゲームでしか判断できないのか君たちは…。
ベンチマーク環境
5月なのに夏のような暑さでしたがエアコンも付けずにガリガリベンチマークを回していました。
VAIO Z canvasはVAIO オーナーメイドモデルでCPUにCore i7-4770HQ 2.20 GHz (最大3.40 GHz)、メモリ16GB、PCI Express x4接続の第二世代SSD 512GBとなる。
比較する機種は自作デスクトップPCでCore i5 2500K(定格)、メモリ16GB、SATA 3接続のSSD、ビデオボードはRADEON HD 5770になる。やや古いが対象としてはまずまずではないか。
PCI接続のSSDはすごく早かった
従来のSATAケーブルを使った接続ではロスする部分も多く高速通信するのも年々きつくなってきていた。そこで近年使われ始めたのがビデオカードなどに使われていたPCI Expressを用いたSSD。VAIO Z canvasでは第三世代PCI Express x4に第二世代SSDを搭載したことで、RAID0などを組まなくても高速なストレージに仕上がっている。
VAIO Z canvasのPCIe SSDは1GiB(1024MB)読み込み2215MB/sで書き込み1652MB/sと言う記録をだした。
バージョンが違うので直接の比較はどうかと思いますが、『CSSD-S6T128NHG5Q【記事へリンク】』の性能が1GB(1000MB)で読み込み513.4MB/sで書き込みが472.0MB/sでした。
ソニー製VAIO時代にはVAIO Pro 13のPCI Express接続の第一世代SSDでは1GB(1000MB)で読み込み1059MB/sで書き込みが774.3MB/sなので単純に見ても2倍とちょっと超えた性能をたたき出している『超高速SSD搭載VAIO Pro 13【記事へリンク】』
Open GL系のベンチマーク
・CINEBENCH R15
ビデオカードのテストではOpenGLレンダリングのパフォーマンスを計測するのにカーチェイスを行っているシーンが登場ジオメトリは約100万点、高解像度のテクスチャや特殊効果のある映像のフレームレート表示がされます。
VAIO Z canvas | 自作PC |
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フレームレートでの差では19フレームでした、差より60フレームでなかったというのが少々痛いところですね。ゲーム用とは異なるので60フレーム出なきゃいけないとかそういうベンチマークではないのですが、気持ち的にはでて欲しい。
・Viewperf 12.0
OpneGLのベンチマークといえばViewperfと言えるくらい長い歴史を持つベンチマーク。実際のCAD・医療ソフトのように様々な場面を想定してる。
Medical-01では実際にスタンフォード大学病院とルシール·パッカード小児病院から寄贈された4D心臓のデータを使う。ウィーン工科大学のクワガタに至っては650MBのデータなので重かったですね。
VAIO Z canvas | 自作PC |
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元々普通のPCでも動かすのが大変なレベルで、ワークステーションを持ってこいと思うが、VAIO Z canvasはエラーも出さずに耐えぬいた。
ワークステーション向けのソフトでいい結果が出るとは思っていませんし、あくまでも実際のデータを使っているので実務レベルでどこまで動くのかという指針になれば。大半がデスクトップPCの約半分でしたcreo-01とSw-03は頑張っており頂点の数が40万までなら耐えてくれそう。
Direct X系のベンチマーク
・モンスターハンターフロンティアオンライン
DirectXのベンチマーク見たい方は他のブログにいっぱい書いてあるので、そっち見てください。
一回目を間違えて1280x720のフルスクリーンにしてしまったのとファンの回転数を通常にしていたので、ちゃんと本気のスコアを叩き出す様に2回目はファン冷却モードにしてから1280x720のウインドウモードで計測した所スコアは6747。
VAIO Z canvas | VAIO Duo 13 |
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VAIO Duo 13ではHaswell-Uを搭載してファンをうるさくしてでも冷却し続けてスコアが2959でした。「cTDPで性能アップ!GPUは1つ上位 VAIO Duo 13のベンチマーク【リンク】」
・3DMark
スコアは外部GPUにノートパソコン用のNVIDIA GeForce搭載モデルに匹敵する勢いで、CPU単体だけでここまで出せるIris Proのすごい。Haswell世代のIris Proとなってしまったのが非常に残念だと思いますが。
Direct Xは本筋ではないのでこのへんで…。
まとめ
今回行ったベンチマークの測定では、デスクトップパソコンの較べるとやはり負けてしまったが、持ち運びもできるTablet PCとしてはかなりいいスコアを出したと思う。
デスクトップパソコンではIntel Core i5のTDPがが95WでATI Radeon HD5770の消費電力108Wの合計203Wの電力を消費し500W電源が必要になる。しかしスコアとしては5-8割の性能のVAIO Z CanvasではCPUのTDP 47WでACアダプターは100Wのアダプターと大幅に電力とスペースを削減できる。もちろんポリゴン数が膨大な3DCG映画をすべてZ canvasで出来るわけではないが、作業スペースとして利用するには1つのツールになるのではないか。
少なくとも私がデスクトップパソコンでやっていた写真編集をするときの電気代の無駄になっていると思えるスコアだった。CADデータをもらって印刷するくらいしかAutoCADを使っていませんが、VAIO Z canvasも来ましたし少し覚えていきましょうかね。
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