2月16日から受注が開始されたVAIO社製VAIO Zを知るためにVAIO meeting 2015に行ってきました。昨日の時点では態度保留のままに「VAIO Fitっぽいけど、触ってみないと分からない」と思っていましたが、これは触っても分からない。実際にどこにお金を掛けているのかということがわかると「さすがZを名乗るだけある!」に変わりました。
[pmad]
目次
CPUのTDPは一個上なのに15時間バッテリー駆動
通常の第五世代ウルトラブックでは15wのCPUが使われていますが、VAIO Zではワンランク上の28wCPUを使っています。
CPUについて詳しくはこちら【2015年ノートパソコン用CPU】Intel 第五世代Core iシリーズ発表
マザーボードがとても綺麗に
VAIOが得意とする高密度実装基板が展示されていました。「従来モデルはぶっちゃけてVAIO Fitです」とのことで2年前のVAIO Fit 13Aと比べここまで変わるものなのですね。「Mac Book Proはもっと大きく2倍の大きさがある」という事も語っていたのでマザーボードに大変自信があるのでしょう。
一番変わったのは、白い印字(シルク)を全て削除して、検査をする仕組みを作ったのでパーツの配置をギリギリまで突き詰めたそうです。
さらに、細かいパーツをCPUの横に0.3 × 0.6mmの部品がびっしりと並んでいる。
こだわりのバッテリー
普通のパソコンメーカー、家電メーカーでもなかなかやらないと自負していましたが、VAIO Zのバッテリーは自社で作ることでバッテリーを守ってる樹脂ケースを使わず、同じ大きさで50%のバッテリー容量アップしたとのこと。
どうしても他社からかうと輸送中の衝撃から守るためにバッテリー周りに樹脂ケースに入れなきゃいけないですが、VAIO Zでは上面と底面の樹脂ケースを取っ払ったようです。
薄さを突き詰めて
ファンとヒートシンクにもこだわりがあるようで、久しぶりのツインファンです。流体軸を使って静音性ブレが少なくなるようにし、左右のファンが同じ羽根の枚数だと共鳴してしまうのを防ぐために37:41(聞いた担当者いわく)の羽根の枚数にしているようです。はっきりしているのは素数枚で左右のファンの形すら別設計でコストが掛かる事。
左右のファンは薄さを突き詰める為にヒートシンクが乗っかる所には蓋を作らず、ヒートシンク自体が蓋のかわりになるようにして薄さを確保。
また、このヒートシンク自体も特許出願中のホニャホニャな技術でかなりの薄さにしているのに、縦持ちしても排熱には問題ない技術を開発したそうです。
液晶が凄い
パソコンの中で一番電気を喰っているのがディスプレイでCPUよりも消費電力が高いのでどれくらい省電力化できるかにこだわり従来の液晶(Fitですって)と比べると40%も省エネ化
さらに、それでも綺麗な液晶になっている。従来の液晶で白を作るときは青と黄色を使っていましたが、VAIO Zの液晶では青、緑、赤を使って白を作るので赤を綺麗に発色できるようになりました。
比較写真ですが、記録色なVAIO Fitに比べると記憶色のVAIO Zという感じで人肌は血色が良くなった。
第二世代のPCIeSSD
VAIO Duo 13の時はInstant GoをサポートするためにPCIeSSDを諦めたようですが、今回のVAIO ZではInstant GoもサポートしつつPCIeSSDを搭載。
Instant Goはスリープ状態の時に30秒に1回、画面をオフにしたままメールチェックやSNSの更新情報を取得する機能ですが、電源周りがかなりシビアで大部分の回路は電力カットするのでPCIeには不利なところがあった。
そして一番驚いたのは起動が本当に速い、実際に計測したわけではないですが3秒ほどでデスクトップが表示されました。
部屋に響き渡るスピーカー
会見会場とは別の場所で実機展示スペースがあり音楽が流れていたのですが、まさか1台のVAIO Zから流れているとは思っていなかったので凄い驚きました。喫茶店である有線放送が流れている雰囲気に似ている状態をノートパソコンのスピーカーから流れているんですよ!
まとめ
今回は発表段階では本当にVAIO Fit 13Aだと思っていましたが、実際に蓋を開けたら、中身はZでした。本当に勿体無いのはこの会見を聞かない限りFitっていう印象が抜けないところ。
「VAIO Z」という名前のせいで我々の脳内では薄い軽い高性能と言うイメージがあるので、今回の1.3kgの重さは違うだろ…となってしまいますね。
なのでVAIO Zeroと思って、ソニー時代のVAIO Zとは違うと思って色眼鏡なしで見てあげてください。
VAIO meeting 2015の話はまだまだ続きますが、記事が長くなるので二分割させてもらいます!次では開発者トークについて書いていきたいと思いますが、先に言っておきたいのは「漫談」でした、笑いあり失笑ありの面白いトークショーだったのでこの面白さを書いていけるのか自信がないですが、お楽しみに!
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