【厳選6枚から高性能選ぶ】従来より高速 UHS-II対応のオススメSDXCカード

 最近では値段も手頃になり、スマートフォンのカメラじゃ満足できなくなった人たちが持つようになった一眼レフカメラやミラーレスカメラ。フィルムに変わって必要になるのはフラッシュメモリ、とりわけSDカードが搭載されている。
 そのSDカードも年々進化しており、UltraHighSpeedでも第2世代が登場、それが今回の比較レビューの主役たち「SDXC UHS-II」です。今回は2013年に当ブログで行った「SDHC UHS-I」の続編となります。

SDカードの変貌の歴史


 SDメモリーカードが登場したときには既にMemory Stickがあり、私はソニーと共にMemory Stickを使っていたので最初にSDカードを購入したのは携帯電話でした。MOVAのN504iSからFOMAのSH900iに機種変したときですかね。なので最初からminiSDカードで大きいのは触ったこともないまま過ごしていました。
 その後出てきたのが大容量かつ高速転送を歌ったSDHCカード(HighCapacity)スピードクラスが設定されClass2・4・6・10が登場これは今でも引き継がれている。それとほぼ同時期に登場したmicroSDカードによってMemory Stick変換アダプタなどが発売され価格差が徐々に開きMemory Stickは衰退した。
 追い打ちをかけるように更に高速化したUltraHighSpeedの頭文字を取ったUHSが登場、最低転送速度を10MB/sをU1、30MB/sをU3と名乗る。

UHS-IからUHS-IIに進化


 そして今回の比較対象となるUHS第二世代(SD Card Specification Ver4.0)UHS-IIが登場。従来のSDカードより更に高速伝送するためにピンの数が増えた。上段のピンは従来のSDカードと互換性を持っており、従来のSDカードリーダーと転送に支障はなく、下段に8ピン追加した。
 これにより今まで出せなかった速度を出せるようになり、PCへの保存が速まった。

 ここで疑問が生まれるのが人間。UHS-IIなら全部高速なのか、それともメーカーによって差があるのか?騙されてるのではないか!
 ならば検証いたしましょう!

比較される選手入場

 今回の『SDXCカード UHS-II Class10 U3』の検証では『SDHC UHS-I Class10』の検証で登場したSanDisk,TOSHIBA,Transcend,Lexarに加えSONYが参戦。あの当時はMemory Stickを諦めてSDカード販売をはじめた頃だったので手を出しませんでしたが、今回は世代が変わったので入れてみました。

SanDisk SDSDXPK-064G-JNJIP TOSHIBA SDXU-C064G
 SanDisk SDSDXPK-064G-JNJIP TOSHIBA SDXU-C064G
Transcend TS64GSD2U3 SONY SF-G64
Transcend TS64GSD2U3 SONY SF-G64
SONY SF-M64 Lexar LSD64GCRBNA1000
SONY SF-M64 Lexar LSD64GCRBNA1000
【参考】UHS-I Class10 U1 【参考】UHS-I Class10 U3
TS32GSDHC10U1 TS64GSDU3

 上位4枚は価格が1万円を越える商品、下の2枚のSONY MシリーズとLexar x1000はドル建てで約45ドル程度の商品で少々遅めのカードですが、上位4枚が5000円程度なのでどれほど変わるかが気になるところ。
 SDカードUHS-Iの参考にはTranscendの2枚が登場。”UHS-I Class10 U1”には32GBの『TS32GSDHC10U1』(約2500円)に加えレビューしていなかった”UHS-I Class10 U3”として『TS64GSDU3』(約4500円)の商品を加えてみました。

 果たしてUHS-IIの実力は?UHS-I U3と低価格UHS-IIの違いとは!

 続く!!

 すぐ下にですけど

検証方法と検証機


 今回の実験に使うのはSDXC UHS-IIスロット内蔵VAIO社のVAIO Z Canvas(Windows10化)を使い『CrystalDiskMark 6.0.0』を使った速度計測とSony社のミラーレス一眼カメラ α7RIIIの連写性能と転送速度計測を行いました。
 PC側では『CrystalDiskMark 6.0.0』を使いSDカードの1GiB・50MiBのベンチマークスコアと写真データ4.98GB分(RAW93枚+JPG93枚)を使った『PCからSDカード』『SDカードからPC』、そしてUSB3.1対応のカメラを使い『カメラからPC』への実ファイル転送時間をストップウォッチで計測。
 また4240万画素という高画素機『α7RIII』をRAW+JPGエクストラファインを連写モードHiで秒間8コマの高速撮影をして「パシャパシャパシャパシャパシャパシャ…パシャ」とバッファメモリからSDへの転送が遅延し連写が滞るまでの枚数の計4項目でベンチマークをしてみます。

ベンチマーク計測!

【順次読込】CrystalDiskMark 6.0.0


 CrystalDiskMark 6.0.0で1GiBと50MiBの順次読込のみの値を計測した数値を抜粋、写真データという特性上転送する時はこの順次読込が基準となることが多いのでこの記事ではランダム4kiBの値は除外しました。ランダムアクセス値は個別のSDカードレビュー記事にスクリーンショットを掲載しています。
 ここで驚きなのは1万円台の4枚は1GiBのファイルを読み込む時の速度はほぼ横並び、多少の誤差は計測するたびに変わるので、基本的にすべて253MB/s以上の速度が出ました。この4枚の中で『SanDisk』と『SONY Gシリーズ』の2枚はファイルサイズが50MiBの順次読込で速度が低下何度やっても200MB/s付近から伸びずこの結果。
 逆に45ドルクラスの2枚『Lexar』と『SONY Mシリーズ』は165MB/sとなり、参考に出したUHS-IのSDカードとUHS-IIのSDカードのちょうど中間。Lexarは海外価格ならば値段相応の性能。ただ意外な結果ですが『SONY Mシリーズ』はファイルサイズが大きい時には速度が出るようで1GiBファイルでは上位と同じ速度を叩き出しました。写真RAWデータの様な50MiBよりも動画などのファイルサイズが大きい物に向いている感じです。

【順次書込】CrystalDiskMark 6.0.0


 こちらもランダムアクセス値は除外し順次書込の数値のみの掲載。
 思いの外データに一貫性がなく値段ともなんともあまりにもかけ離れた結果なので何度か時間をおいて計測し直しましたがほぼこの数値。
 トップに躍り出たのはMemory Stickの会社が発売したSDカード『SONY Gシリーズ』1GiBも50MiBもどちらのファイルサイズでも250MB/s前後を叩き出し他社を圧倒。普通はSDカードにいっぺんにデータを入れるということはしないので本来ならば不要なハイスペックです。なのでSDカードで大容量ファイルを送る場合などには、このSDカードが一番!
 他の1万円台高級SDカードは200MB/sを超えている…と思いきや『Transcend』がやや失速気味。ただその失速気味を全くもって問題ないと思えるほど、『SanDisk』の50MiBファイルサイズの書込が遅いこと…。CrystalDiskMarkと相性が悪いのでしょうか、ひどい時は60MB/s台を叩き出し、一時脳内騒然となりました。高かったのに…。
 
 低価格帯の2枚は何でしょうかね…。『SONY Mシリーズ』は一応箱に書いてあるスペック通りという感じですが50MiBの順次書込のスコアが『SD UHSI-I U3』と同じとは…。『Lexar』は1GiBの順次書込がやはり『SD UHSI-I U3』と同じ…なのになぜか50MiBは大幅にどーんと伸びてSanDiskを上回るスコアに…。正直Lexarは当て馬・もり立て役でUHS-Iレビュー記事の時の惨敗っぷりを目の当たりにしていたので期待はしていなかったのですが、そもそもこのカードは「最高書き込み速度75MB/s」と箱に書いてあるのですけど!

 自分でもこのグラフ納得していないのですが、私の環境では何回やってもこの形なのでこれで締めくくらせてください。

PC→SD 4.98GB写真データ


 さて、「ベンチマークソフトなんて信用ならねぇ!やっぱ実践あるのみ!」という方お待たせ致しました!もちろん実践あるのみです。
 過去に撮影したRAW+JPG(エクストラファイン)のデータを93セット(186枚)を組み合わせてできた4.98GBの写真データをPCからSDカードへの転送を行いました。
 なおPCはPCIeタイプの高速SSDを搭載しているのでPC側のストレージがボトルネックとなることはないのでちゃちゃっと転送してみました。
 さすが1万円台の高速SDカード4.98GBの転送なんてあっという間!
 やはりCrystalDiskMarkの順次書込と同じ感じになりました。『SONY Gシリーズ』が最速で『Transcend』が高級価格帯ではやや遅め。そこまで気にするほどでは無いです。

 45ドル台SDカードは価格に『UHS-I U3』とほぼ同額なのに20秒以上引き離してのゴール。『UHS-1 U1』とは1分30秒以上引き離し格の違いを見せつけた。

SD→PC 4.98GB写真データ


 ここ、4項目に来てるけど一番大切ですよ、実際にSDカードの中のデータをPCに移動するというのが正しい使い方ですからねSDカードというものは。
 さぁ結果を見ると!

 「つまらん」

 なんとも横並び。Lexarが最下位になるのなんて分かっていた。分かっていたからこそ上位のx2000モデルを2万円もかけて買うつもりも無かった。Lexarとはその程度である。もちろんUHS-Iには勝っているのだからそこは安心した。ただ45ドルSDカードだから許せるものの日本で買うと7800円くらいしますからね並行輸入ですら。何なんですかね。

カメラ→PC USB3.0転送 4.98GB写真データ


イヤイヤイヤ、何だこの結果。UHS-IIは横並びの結果に。最初PCのUSB3.0が悪いのかと思い、外付けUSB3.0 SSDで計測したら300MB/sは出たのでPC側の問題ではない。ちなみにUSB 3.1Gen1はUSB3.0から名称が変わったものなのでUSB2.0より早ければUSB3.1Gen1と名乗っても問題がない。悲しい。
 結果的にカメラからUSB経由で転送しかしない方は『UHS-I Class10』のSDカードでも現状は大丈夫ですね。4倍の値段を出して短縮は20秒。SDカードスロットからの転送の2倍の時間。

α7RIIIで連写性能


 実践といえばカメラの連写!カメラのバッファメモリは増えた!転送速度も上がった!ならば何枚撮影すると連写は息切れするのか!
 もちろんカメラは『α7RIII』高画素機でそこそこの高速連写を実現したモデル。さぁ息を切らさずどこまで行くのか!
 1万円台SDカードの4枚はピッタリ横並びの90セット!90回シャッターを切れました。そこからはパシャ・・・・パシャ・・・・と息を切らしていたのでここがカメラの性能の頭打ちなのでしょう。
 45ドルSDカード達も80セット以上は撮影できておりカメラで使う分には問題がない事が確認された。
 このカメラRAWが42MBでJPGがファインで6MB位になるのでRAWだけだともう少し伸びそうですね。

ベストバイ・ワーストバイ

◇【ベストバイ】SONY SF-G64◇


 まさか全ての項目で良い成績を納めたのが『SONY SF-G64』でした。品番も短くて言いやすいですし。
 弟であるSF-M64もなかなか好成績でした。Memory Stick作ってないで早くSDカードを作っていればよかったものを…。

 しかし事態は突然訪れた。

ベストバイに生き別れの兄弟が!


 何やら、SDカード撮影会場で問題が…
 SONY兄弟とSanDiskが何やら深刻そうに話し込んでいました。
 よく見ると端子部分の基板配線が全く同じ…。
 これは弟の方を見ても同じであり、SanDiskとSONY兄弟に一体何が!

本当に強大なのか
左:SanDisk 右:SONY 基板の配線模様が一致。Mシリーズも同様の配線
SD_UHS-II_U3-CG64G17
左:参考にTranscend 右:裏の型番が…

 なんと、SanDiskとSONYどちらも台湾出身な模様。と思いきやなんか背面に書いてある型番が似てるのですが!
SONY Gシリーズ:CG64G1746 TR3N00325XXXX
SONY Mシリーズ:CG64G1727 TR3N00320XXXX
SanDisk:CG64G1736 TR3N00322XXXX

 同じメーカーだ!!!委託先全く同じ!!ちなみに同じく台湾出身のTranscendは全く違う数字。
 まさか、同じ台湾出身と思ったら生き別れの兄弟だったとは…

 以上寸劇終わり

◆【ワーストバイ】Lexar LSD64GCRBNA1000◆


 さて心温まるハートフルな話の後はワーストバイ
 UHS-Iの比較記事のときとは違い最上位モデルではないのでLexarをワーストバイというのは憚れる。
 
 …と思っていたのですが、アメリカのPCパーツ通販サイト『B&H』で64GBx2枚セットで89.95ドルの値段にて購入したため45ドルと言っていました。しかし、日本で買うと7700円。最上位のx2000は23000円と高すぎる。この価格で買う人いるのが不思議なくらいです。UHS-Iの比較記事同様ワーストバイです。少なくとも日本の価格で買うにはワーストバイ。45ドルで買えるならTranscendの”UHS-I Class10 U3”『TS64GSDU3』と悩む感じです。
 そろそろMicron世代のが買えなくなると思うのでワーストバイですらなくなる…。
 
☆その他のは?☆

 一長一短とも言えず鳴かず飛ばずとも言えず、平均的なレビューであまり面白さを感じられませんが、東芝のSDカードはメイド・イン・ジャパンのSDカードです。内需拡大と思うのならば東芝メモリも1つの案としてあり。
 価格もTranscendより少し根が張りますが他のものに比べたら全然安い。


 そしてTwitterで今日も元気なTranscendは相も変わらず私達にお手頃価格でそこそこの成果を出してくれるSDカード。UHS-Iのときほど驚きは無いのですが、やはり高価格帯の中では一番安いというセールスポイントは強み。
 それにSD→PCの4.98GBファイル転送は堂々の1位でもあり、やはり庶民の味方はTranscendでした。

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